仕事だから、仕方なくね。
仕事だから。
しかし、久々のルアーはフライと比べてかなりまどろっこしい。
こんなもので釣れるのだろうかという疑念がなかなか払拭できない。
そうこうするうち、なんとか一匹を釣って任務完了。
ピーナツ型のルアーなんで、カマドウマ1号と勝手に命名する。

知っての通り、ぼくは子供の頃から魚好きで、魚のことばっかり考えて生きていたいと思っていました。(知らないか)
歌にもある通り「埼玉には海がない」っうことで、学生時代から寿司屋や魚に強い居酒屋などでばかりバイトをしてました。
しかし、結局就職したのは全く無関係の会社だったので、その頃はひたすら休みのたびに釣りに行くような日々を送ってました。
その頃は、仕事を終えた金曜日の夜から日曜日の午後まで釣り場にいたり、出勤前に釣りをしたりとまるで阿呆の様な生活を送ってました。
そもそもライターになりたいと思ったのも、とにかく釣りをしていたいからでした。

しかし、就職した途端に世の中は不況が酷いことになり、務める会社が次々と潰れたり業務を縮小したりして、ぼくもその都度会社を転々としました。
そんなことをしているうちに、とあるすしチェーンに転職することになりました。
しかし、魚好きとはいえ30歳を超えてはじめて魚を仕込んだりすしを作ることになり、経験者ばかりの同期のなかで、技術的な部分でぼくは非常に悲惨なことになっていました。

そんな時、ぼくにすしづくり全般を教えてくれた技術指導の先輩がいました。
その先輩はその会社に来る前は、それなりに名の通ったすし店の出身であっただけに所作も美しく、僕の技術的な弱点を事細かに指導してくれました。
カッコよく言えば、ぼくは有名店の外孫みたいなもんです。
とにかく一所懸命先輩の指導に従い、数年かかる技術を半年で身につけ、最後には「田口くんの作るすしは俺のとそっくりだな」と言われるぐらいのレベルまでの技術を習得することができました。
おかげで店長試験にも一発で合格することができました。
店長になってからも先輩はお店の運営などについてもいろいろと相談に乗ってくれました。
どんなときも食事やコーヒーを奢ってくれて、やっぱりこのクラスになると高給取りなんだなといつも感心していました。
自分にとって先輩はこんな風になりたいという理想というだけでなく、まさに神に近い存在でした。

ところがある日、あろうことかその先輩が逮捕されてしまったのです。
容疑は強盗傷害。
しかも、それはぼくが店長をしてた店から徒歩5分ぐらいの同じチェーンのお店。
もちろんその店の店長もよく知ってました。
当初は事件後半年ぐらい犯人がわからないままでしたが、突然の逮捕劇。
それまでも先輩とは何度か会っていて、何度か事件の話しもしていました。
内部に犯人がいるんじゃないかとかね。
その後のぼくは完全にフヌケになってしまい、どうにかそれから一年程は続けたものの、結局その会社も辞めてしまいました。
今思えば、たぶん魚の祟りだったんだと思います。

で、それからもちょっとアレコレあって、今に至るということです。
そんなことで十数年すしからは離れていましたが、今回息子のリクエストがあったんでやってみたら、やっぱり手は覚えているもんですね。
まぁ、いずれにしろ今はオモチャ屋なんで、この先仕事でやることはないでしょう。
しかし、FBの反響を見るとよっぽど意外な経歴だったみたいですね。

今ある芸能人のニュースでもちきりですが、いずれにしろ本人については仕方ないとして、やはり影響を受けていたり憧れていた若者も多かったと思います。
この事件により影響を受けた若い才能が一人でも潰れてしまわないことを願っています。
また、凄い長文になってしまいました。
読むのかこんな長いの。

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